フリーランス翻訳者の年収

翻訳の仕事


フリーランス翻訳者の年収はピンキリです。翻訳者にも出版翻訳から映像翻訳までいろいろなタイプがあり、特に横のつながりもないため、ブラックボックスです。ここでは、私がある程度かかわりのある、英日の産業翻訳に限定して紹介したいと思います。

完全出来高制のため、翻訳の収入は、単価 x 作業量で決まります。ちなみに私の場合、労働時間を抑えていることもあり、約 300 万円です。

単価の目安

英日翻訳の単価は、翻訳分野や業界、言語のペア、必要な専門知識などにより、大きな差があります。とはいえ、一般的な産業翻訳での相場はだいたい決まっています。翻訳会社から受け取る単価で多いのは、おそらく原文 1 ワードあたり 10 円前後です。もちろん、もっと少ない単価の仕事も多いし、この数倍の単価を受け取っている翻訳者の方もいらっしゃいます。あくまで大雑把な目安です。

直接受注すれば多くなる?

発注側が払う金額は 1 ワードあたり 30 円近いこともあります。仕事を直接受注してしまえば一気に単価が上がりそうなものですが、これはなかなか難しいものです。1 社の取引先から、一人で対処できる量の需要が安定して発生するということがなかなかないからです。また、翻訳作業以外にとられる時間も多くなるため、あまり効率的ではないように思います。

作業量の目安

英日翻訳の作業量は、1 日 2,000 ワード(原文)程度の作業量を設定している方が多いように思います。実働 8 時間として、1 時間あたり 250 ワードということになります。実際には、調査や確認に時間をとられて何時間もほとんど進まないことや、1 時間に 800 ワードくらい訳せることもありますが、平均的にはこのくらいでしょう。

翻訳支援ツールを使用する場合

翻訳支援ツールを使用する場合、作業できる量は増えますが、作業負担が軽くなる分、ワード数が割り引かれます。具体的には、TM(翻訳メモリ)の登録訳との一致率が高いほど割引率は大きくなります。

そのため、翻訳支援ツールを導入したからといって、収入が増えることはありません。翻訳支援ツールの利用を条件としている案件が多いため、仕事の機会は増えますが(分野によります)。

機械翻訳を使用する場合

機械翻訳を使用する場合も、ワード数が何割か割り引かれることになります。しかし一口に機械翻訳と言ってもその実用性のレベルはさまざまです。2018 年時点では、まだまだ能率化に役立つレベルとは言えません。修正箇所が多すぎて、一から翻訳した方がマシということも多々あります。それでも単価は割り引かれるので、作業をする側としては品質を落とすしかありません。このことは発注者側も心得ているようで、多少ぎこちない訳文でも許容していることが多いと思います。

年収の例

単価 10 円で 1 日 2,000 ワード、平日は欠かさず働いた場合、常にスケジュールが埋まるとすると年収は約 490 万円となります。

週休 1 日で働いたり、一日 10 時間働いたりすれば 600 万円超えです。一般的な内職と比べれば、なかなか良いと思うかもしれません。

しかしながら、休みを増やしたり労働時間を減らしたりすればその分だけ下がるし、仕事が途切れることがあれば、大きな機会損失が発生することにもなります。サラリーマンと比べれば、それなりにリスクは高いと言えるでしょう。

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