翻訳の仕事は、ネットワークに接続されたノートパソコンが 1 台あればどこでもできると思われがちです。カフェや図書館で仕事ができれば気分転換にもなるし、自由に長期旅行を楽しむこともできそうです。
しかし、実際のところはそうはいきません。翻訳の仕事には、マルチモニター環境が必要だからです。
マルチモニター環境が必要な理由
翻訳の仕事を PC で行う場合、他の資料を参照しながら訳文を入力できた方が圧倒的に効率が上がります。他の資料とは、辞書ソフト、スタイルガイド、指示書、原典、Web ブラウザなどです。これらの資料も通常は電子データとして提供されるため、パソコンでウィンドウを開いておいて、いつでも参照できるようにしておく必要があります。
資料を参照するとき、一つの画面でウィンドウを切り替えると、見比べることができないし、小さなウィンドウを複数表示するのでは見にくくて仕方ありません。パソコンを 2 台使用する人もいますが、相互にコピペができないため、不便です。
そのため、一つの PC に対して複数のモニター(ディスプレイ)を接続するマルチモニター環境は、仕事として翻訳をするうえでは欠かせないものなのです。
マルチモニター環境での翻訳作業に慣れてしまうと、シングルモニターでの翻訳作業はとてもやりにくく感じます。
しかし、それによって仕事場所が限られてしまうのはもったいないものです。簡単に持ち運びができて簡単に接続できるモニターが誕生すれば、利用したいなと思っています。