翻訳会社から仕事を受けるためには登録する必要があり、その際はトライアルへの合格が条件になっていることが多々あります。このトライアルを受ける方法や、合格のためのヒントについてご案内します。
翻訳トライアルとは?
翻訳会社にとって、翻訳者の良し悪しは、ちょっとした分量の翻訳成果物をチェックすればよくわかります。
そのため、登録翻訳者の志望者をふるいにかけ、全体的な評価を行うため、短い分量を試しに翻訳させてみるのがトライアルです。
数百ワード程度のことが多いですが、多分野、数種類の文書のトライアルを用意していることがあるなど、翻訳会社によってさまざまです。
応募の際のトライアルは基本的に無報酬ですが、すでに登録されている翻訳会社が新規のクライアントから受注するために行うトライアルでは報酬が発生します。
翻訳トライアルはどこから受ける?
翻訳トライアルは多くの場合、登録翻訳者の募集を行っている翻訳会社に Web サイトなどから申し込むことによって受験します。
とはいっても、翻訳会社は小さな会社が多数あって、どこに申し込めばよいのかわからないかもしれません。
どんな翻訳会社があって、どのような特徴があるのか、未経験でも受け付けているかどうかなどは、業界雑誌を読むと把握できます。
翻訳関係の雑誌は、イカロス出版から以下が発行されています。
翻訳トライアルの合格率を上げるには?
翻訳トライアルに合格するためには、基礎的な英語力や翻訳能力を上げる必要があります。
以下に参考になる本を紹介しています。

もちろん、トライアルに合格するために必要なのは、もちろん英語力や日本語力だけではありません。
翻訳の仕事を外注するパートナーとしての資質までもがチェックされます。
- コミュニケーションがとれるか
- 時間を守れるか
- 必要な質問・報告を怠らないか
なども、基本的ですが、大切なことです。
何が求められているのかわからない、という方に最もお勧めなのは、校閲者(チェッカー)になってみることです。
そんな時間はない、という方にお勧めなのが、次に紹介する本です。
実際のトライアルの採点者の視点からの情報がしっかりと書かれています。私は実務経験ゼロのときにこの本で自分の訳例と比較しながらコツをつかみ、それからいくつかの翻訳会社のトライアルを受けて合格することができました。やっておいてよかった本であることは間違いありません。
ただ、この本で紹介されているトライアルの例は多くはありませんし、分野が合うかどうかはわかりません。また 10 年以上前の本なので、多少古い面も否めません。
そんな方には、アメリアのトライアル添削を受けるのが向いているかもしれません(この本も元はアメリアのコンテンツです)。
私は利用しませんでしたが、分野ごとのトライアルが行われていてフィードバックを受けることができ、その成績しだいでは受注につながる可能性もあるようです。英語力はあるけど実践的な翻訳力には自信がない方で、校閲者などを経由する気にもならず、翻訳スクールに通うのもちょっと、、という方には最適な選択肢ではないでしょうか。
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