翻訳会社から見た翻訳者の評価ポイント

翻訳者になるには

翻訳会社に校閲者として勤務していた経験から、翻訳会社による翻訳者の評価についてはある程度把握しています。

評価の高い翻訳者は、単価が高く、仕事が優先的に割り当てられます。また、他の翻訳会社に引き抜かれないよう、いろいろと優遇されます。そんな翻訳者になるには、どうすればよいのでしょうか。

丁寧に仕事する

複数の翻訳者の納品物を日常的にチェックしている校閲者は、翻訳者の名前を見れば、雑な仕事をする人、納期を守らない人、関係代名詞のある長文をうまく訳せない人、報告事項が少ない人など、納品物の状況をある程度推測することができます。

なかには、この人ならしっかり仕事をしているから校閲はかんたんなチェックで問題ないと思える翻訳者もいました。このような信頼できる翻訳者の共通点は、翻訳の指示をよく読み、ケアレスミスが少なく、調査をしっかりと行っているということです。

英語の読解力を一気に上達させることは困難ですが、丁寧に仕事をするかどうかはその人しだいです。そして、それができているかどうかは、翻訳会社はよくわかっているのです。

きちんと報告をする

翻訳では報告が求められている事項が多数あります。

・新規用語
・不明な画面用語(UI)
・参照先のタイトルと URL
・原文の誤り

などです。その他にも、既存の翻訳や参照物で訳がブレていることや、調査してもよくわからなかった箇所なども、報告したほうがよいでしょう。

また、複数の翻訳者が作業に参加するプロジェクトでは、早期に問い合わせて参加者全員で情報を共有したほうがよいことも多々あります。翻訳データの文字化けなどの問題点、翻訳指示のあいまいな点、後から修正するのが困難な訳の揺れが予想される点などがあれば、納品時まで待たず、データを受け取ってから早い段階で確認すると喜ばれます。

実質的な作業負担がワード数の割に多い場合も、報告したほうがよいことがあります。愚痴を言うだけではしょうがありませんが、翻訳会社が問題点を把握することで、今後、同様の案件が発生したときにクライアントとの価格交渉に役立つことがあるからです。

場合によっては仕事を断る

意外かもしれませんが、時には仕事を断ることも、翻訳者の評価につながる場合があります。

慣れない分野の翻訳を依頼されたとき、高品質の成果物を出すことができないから、という理由で断るのはアリです。仕事に対する責任感が強いことの表れとみなされ、自分の得意・不得意分野についての情報を共有することにもなるからです。

ただし、相手側も不得意なことをわかったうえで、他に当てがなく依頼してきていることも考えられます。その可能性があるときは、自信はないがどうしてもという場合は引き受けるという返事をするのもよいかもしれません。

また、作業スケジュールに無理がある場合なども、無理をして引き受けた結果として遅れることになってしまったら迷惑をかけるだけなので、最初から断ったり、分量を調整してもらったりしたほうがよいでしょう。

評価を確認する方法

自分がどれだけ評価されているかを確認するのは困難ですが、次のようなことがあれば、評価されているという証かもしれません。

・トライアルを任される
・スケジュールが空かない
・単価が上がる

タイトルとURLをコピーしました